山口に自生しているニホンアカネ、自生地域の井戸水で試験染をしました

2004年にニホンアカネを掘り出して染色した場所を訪ねたところ、個体は減っていましたが自生していて、少し離れたところでも新たに見つけ、掘り出しました。

この夏の酷暑がアカネにも影響したようで、地面から50cmぐらいまで蔓性の茎の表面が枯れているものが見られましが、形成層の内側の道管は護られているようで、50cmから先の茎は緑色のまま、成長して2m近くになっていました。新しい場所は夏にしっかり草刈りが行われたようで、蔓性の茎は20cmぐらいでしたが、根を掘り出してみると2年根かなと思われる太さと色でした。

アカネの茎が途中で枯れている

草刈りされていたアカネの根

 

試験染用に収穫した根、枯れた茎の先が緑色になって蔓を伸ばして成長し続けている

 

布と同量のニホンアカネ生根で染色、染液が徐々に透明になって、最終的に残液は薄い黄色になった

 

苧麻布を染めた残液、透明な黄褐色で赤みは無い。媒染と色素の量が合致した

 

左から、布重量:生根重量=1:1で染めた毛、絹、綿、麻布